写真は写真の上でクリックすれば大きくなります。
戻るボタンで元に戻ります。
明月院と円覚寺(神奈川県鎌倉市)





濃紫陽花丸窓透す日の淡し



明月院

 北条時頼の建てた最明寺跡に、子の時宗が禅興寺を建立。明月院はこの塔頭として室町時代、関東管領上杉憲方によって 建てられた。 明治期に禅興寺は廃絶され、現在は明月院だけが残されている。宗猷堂(開山堂・そうゆうどう)には、 密室守厳の木像を安置。 そのそばには鎌倉十井の一つ瓶ノ井(つるべのい)″がある。
 また山際に掘られた明月院やぐらは鎌倉時代最大のものだそうだ。
 鎌倉の紫陽花寺として、もっとも有名なのがこの明月院である。特徴は、ブルー系の紫陽花と額の花だけを集めており、 しっとりとした見応えである。
 この青を明月院ブルーと言う。
 大半は姫紫陽花と言われる、日本古来の種類である。僅かにブルー系の額の花とブルーがかった隅田の花火が植えられて いた。
 


   釣瓶井に沿いて紫陽花真青なる

   紫陽花の一枝活けをり書院床




   紫陽花のブルーに聴きし濤の音

   あぢさゐや矢倉の奧は見えざりし




   竹林の道に転げし梅雨菌

   下見れば星の屑撒く額の花




   紫陽花に地蔵の膚も青味たり

   苔生せりあぢさゐ寺の細磴道

次へ