伊賀上野
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出立の芭蕉の像に伊賀しぐれ
芭蕉生家を訪ねる
我が伊吹嶺俳句会の全国大会が主宰の句碑が建立された犬山のホテルで開催された。これを利用して
翌日、芭蕉生家の伊賀上野を訪ねてみることとした。数名の名古屋の連衆も付き合って呉れることとなり
句会も開こうとなった。
名古屋から路線バスで晩秋の揖斐長良を渡り、秋耕の煙の立つ山裾を一路伊賀へと向かった。
伊賀市駅前の芭蕉像を拝し、生家へと向かう。生家は武家であった為か、ある程度の広さがあり、裏に
書斎の釣月軒も建てられたのだろう。釣月軒の蔀窓から入る淡い日に壁の腰高にある脂垢のような染みが
気になった。
此の後濠跡の道から忍者博物館の前を通り、俳聖殿を見学。途中で逢う借り衣装を纏った子供忍者達は
真面目な顔をしており可笑しかった。
時間に追われる我々は、今回忍者屋敷を見ることもなく、芭蕉記念館で女性学芸員にポイントだけの
説明を要求。懸命に話してくれた学芸員に感謝だ。そして、仇討ちの助っ人として有名な荒木又右衛門等
が待ち伏せしたと謂う数馬茶屋で、これも仇討ち所縁の目刺や蕎麦を食べて句会を開催。伊賀時雨の降る
情緒豊かな芭蕉の生国を後にした。