根津神社の躑躅 U

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   このつつじ苑の横には、根津神社より古いと言う、駒込稲荷と舞台造りの乙女稲荷がある。乙女稲荷の御祭神は 倉稲魂命とのこと。と言っても私にはさっぱりわからぬが、ロマンチックな名前のお稲荷さんである。それかあらぬか 舞台の両側には奉納された鳥居がズラッと並び壮観である。
 このトンネル状態の参道を千本鳥居参道と言うらしい。時代劇の撮影などにもよく使われると、そばを歩いていた人が 話していた。
 つつじ苑の入口そばに、大きな石を積み上げた塚がある。これが、これが六代将軍家宣の胞衣(えな)塚である。
 胞衣とは胎盤のことで、産湯の井と共に各所に残されている。その名残が我々などが持っている「臍の緒」の記念品と 思われる。最も最近は臍帯血移植の貴重な資源として、残されることは無くなったかも知れない。

 お稲荷の千の鳥居や青葉風

 胞衣塚は石積のみやあたたかし

 根津神社は構造物もつつじも大変見事であった。手入れも良く施されていた。残念だったのはお弁当を使う場所が ほとんどなく、甘酒屋の葦簀も弁当は使用しないでくれとのことで境内の縁石は満員の盛況であった。
 それでも五月晴れの下での弁当は実に美味く感じられた。

 楼門に躑躅の赤の照り返し

 夏めくや極彩色の唐破風門

 上の写真はつつじ苑の中から見た楼門である。新緑の欅がまことに気持ちよく青空に広がっていた。
 右は唐破風(からはふ)門で、平唐門とも言うそうだ。
 その平唐門に沿っているのが透塀で300年経っても全長200メートルに全然狂いがないそうである。前述のごとく これらは全て重要文化財に指定されている。
 残念ながらつつじ自体を愛でる俳句があまりできなかったので、最後にこのつつじ苑で見られた珍しいつつじの花を 二葉載せて根津神社吟行記を置くこととする。
 左は「黄レンゲつつじ」右は「ハナグルマ」と記されていた。

最終吟行日2005,04,22





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