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八重山諸島(沖縄県)



春潮の差し来る浜に水牛車

伊吹嶺'10年4月号新同人競詠発表句


 いつも海外旅行をする仲間と集まったある日、海外も物騒だし、今年はまず暖かい場所に避寒旅行 でもしょうと言う話がまとまった。
 旅行社のパンフレットを見ると、石垣、西表、宮古島など八重山諸島めぐりがあったので、 申し込み参加することとなった。

宮古島

 まず着いたのは、宮古島。宮古空港から、早速バスに乗り島内観光に出発した。
 宮古島は、八重山諸島には入らず、石垣島以南をそのように称するようだが、今回の旅では便宜上 一括しておく。  残念ながら南国特有の真っ青な空、海はほんの少ししかお目に掛かれなかったが、海の青さは、釣り船 で見る、関東地方の海とはまるで違った。
 バスを降りての見学はできなかったが、平良港近くで、石の高さ以上の背丈になると税を課するという、人頭税石 (賦計り石、ブバカリイシ)は1b43a。横の自販機よりも低い。明治36年まで続いていたそうだ。
 左の写真は、パウダー状の白砂の砂山ビーチ。珊瑚礁の洞窟である。
 近くに2月だと言うのに朝顔が咲いていた。聴けば年中あるようで、野朝顔といい、朝の青から しだいに赤く変化するらしい。
 


   最果ての小さき空港陽炎へり
伊吹嶺'10年4月号新同人競詠発表句
   黄蝶舞ふ人頭税石丈低し

   のどけしやバスのガイドの島言葉
伊吹嶺'10年4月号新同人競詠発表句

しらなみのふきあぐやびしはなとべら  宮古島の北端に近代的な1425bの橋が架けられた池間島がある。新しい観光地だとガイドは 言っていたが、それ以外に見合う物があったのだろうか、総工費99億だそうだ。
 自然の景の方がはるかに観光資源の気がする。
 左の写真は何でもない色の綺麗な海であるが、この辺りが毎年旧暦の3月3日になると浮上する 大珊瑚礁の八重干瀬(やびし)なのだそうだ。残り潮に綺麗な魚が泳いでいて、手づかみする映像 をテレビで何度か見た事がある。
 ここより宮古島の一番長い西辺をバスに揺られて、東平安名崎(アガリヘンナミサキ)まで行った。
 東シナ海と太平洋との潮目だそうで、確かに長い岬の左右では色が違っているようであった。しかし 曇りできれいな写真は撮れなかった。
 下の写真が与那覇湾であるが、手前がマングローブを形成しているヒルギ科の植物である。図鑑で調べたところ、 この時期花が咲いているのは、ヒルギモドキらしい。



   白波の吹き上ぐ八重干瀬花海桐

   春陰や火焔かづらの一ゆるぎ

   人気なき浜に寄せ来る春の潮


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