写真は写真の上でクリックすれば大きくなります。
戻るボタンで元に戻ります。
鋸山日本寺

秋うらら石の大仏幼な顔




 房総半島の浜金谷と保田の間の鋸山にある日本寺は、約千三百年前の西暦725年に行基菩薩によって 開かれた関東最古の勅願所である。現在は曹洞禅宗であるが、慈覚大師や弘法大師も訪れ修行した古道場 だそうだ。
 ここの大仏は総高31メートル余り、奈良の大仏18,18メートルを遙かに凌ぐ大きさだ。
 また、崖に掘られた百尺観音、山道には1553体の羅漢像(首など破損が著しい)飛び出した岩の上 から眼下を覗く「地獄のぞき」など見るべき物の多い寺院である。
 紅葉にはロープウェーの頂上駅に張り付く蔦紅葉程度で、全山紅葉とはゆかなかったが、帰りは徒歩で 下山。多くの羅漢様と東京湾の素晴らしい夕景も堪能し、さらに取れたての海の幸も満腹にして戻った。
蔦もみぢ頂上駅の壁埋む 
17年伊吹嶺誌2月号遠峰集
岩壁に百尺観音臭木の実
17年伊吹嶺誌2月号遠峰集
足竦む地獄のぞきや紅葉燃ゆ
23年伊吹嶺誌2月号遠峰集
うそ寒や欠けし羅漢の並ぶ径
17年伊吹嶺誌2月号遠峰集
磐に坐す首なし羅漢秋没日
23年伊吹嶺誌2月号遠峰集
薄もみぢ薬師如来の御座す山
銀杏散る羅漢何体磐の上

秋気満つ木の間隠れの心字池

芒吹く屋根の古びし観音堂
湾口を照らす夕日や芒の穂

列車なき単線軌道冬夕焼

秋深し帰港の船に日矢注ぐ



吟行日 2016,10,24
         追補   2023,02,25 この項了


頭へ戻る

徘徊紀行へ戻る

トップページへ戻る