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深川祭2008(東京都江東区)



大馬穴抱え神輿に水掛くる

 今年は、深川富岡八幡神社の本祭に当たる。この前の 3年前も見に行って大いに水を掛けられたが、神輿の近くで見るのは、年老いた心に命を吹き込んでくれるよう にも思える。
 木遣りの一行がしだいに近づいて良い声を聞かせると、次は手古舞。辰巳芸者の綺麗どころが現れる。
 永代橋のあたりには、早神輿が練り始めたようだ。道の両側から派手に水が飛び交い始めた。



   秋祭辻に声張る木遣節

   手古舞のたつつけ袴秋乾く




   荒神輿担ぐ漢の濡れ法被
2008ジパング倶楽部12月号「大久保白村選」入選

   見得切つて神輿を渡す童連



   荒神輿雨雲空に押しかへし

   水受けていよよ勢の神輿かな




   街の灯や祭太鼓の鳴り止まず

   爪紅や門に幣締め小料理屋

 濡れた帽子を横に置き、今は一人もいないという辰巳芸者に思いを馳せ、可愛らしい子達の道中奴の見得を思い、 担ぎ手の男どもの陶酔しきった顔を思いつつ、美味しい酒を味わい、平和に感謝して家路についた。
[了]
吟行2008,8,17

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