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芦名の流し雛(神奈川県横須賀市)



夕波へ紙の雛撒く禰宜の舟

淡島神社

 三浦半島の葉山よりも少し半島の先側に芦名の浜があります。
 漁港としては佐島があり、私も今までに何度かお世話になり、海に出たことがあります。
 今回は句友より、芦名の浜で昔より伝わる雛流しの行事が行われると聞き吟行をいたしました。
 漁港側では、若布の刈り入れ時時でドラム缶に湯を沸かし、干していました。帰りには即売所の若布を買って帰り、 美味しく頂きました。
 毎年3月3日にこの行事は行われるそうで、年々見物客も増えているようです。ぜひ一度見物されることをお勧め いたします。
 淡島神社は子宝と安産の神様です。底なし柄杓を奉納して願い事をします。針供養も同時に行われていましたが、この 神社が中心となって雛流しは行われます。


   畳み来る沖の白波春立てり

   奉納の底抜け柄杓山笑ふ

   とんび鳴く産土神の山春浅し



   流れ藻の寄する渚やうららけし

   雛送る浜の子舐むる林檎飴

   鈴振つて雛の出舟へ御師の舞



   流さるる雛に手合はす潮焼け女

   若布干す洗濯ばさみの色青し

   紙垂に風芦名の浜の流し雛



   音高き出船太鼓や雛流し

   夕照の沖へ雛の出舟かな

   金色の波間に隠る雛の舟

[了]
吟行2008,3,3
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