秋の洗足池

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あきかわくたいこばしにはかげあらず

  秋乾く太鼓橋には影あらず


せいしゅうやおやこでおーるきしませる  秋分の日、前日までの荒れた天気は嘘のように晴れて吟行日和となった。
 前に来た時は一人吟行で 初夏の洗足池であった。
 洗足池については、初夏の洗足池を参考にして頂きたい。
 西郷隆盛の留魂祠の前では、翌24日が忌日にあたることもあり、鹿児島縁の武道関係の人々が顕彰の玉串や詩吟を 奉じていた。居合抜きなども行われるようであったが、我々は近くの図書館を借りて句会をすることになっており、見て いることは出来なかった。
 帰りは旗の台の美味しい戸隠蕎麦処「百百亭」で酩酊の上戻ってきた。
 写真と俳句のみ掲載する。
いわくらにあれしぽんぷいまんじゅしゃげ


   清秋や父子でオール軋ませる

   磐座に荒れしポンプ井曼珠沙華

きくびよりあおがちをけるおおきえま


   菊日和青が地を蹴る大き絵馬

   藪蘭の小さき蘂に残る蜂

そうらいやけっかんふときしゅんめぞう


   天高し駿馬の像の背ナ光る

   爽籟や血管太き駿馬像

なんしゅうのほこらにきくをさつまびと


   西郷の獄中感碑花木槿

   南洲の祠に菊を薩摩人

あしのほをゆらしおおごいはねいでり


   蘆の穂を揺らし大鯉跳ね出でり

   海舟の夫婦の墓へ蘆の風

さやけしやろくしょうふかきにちれんぞう


   海舟の墓へ鳴きつぐ法師蝉


   さやけしや緑青深き日蓮像


   句座果てて釣瓶落としの日に会ひぬ

[了]
吟行2008,9,23

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