写真は写真の上でクリックすれば大きくなります。
戻るボタンで元に戻ります。
四季の森公園(横浜市緑区)



青蘆原をとこの一生(よ)傷だらけ

 神奈川県立四季の森公園はJR横浜線中山駅南口から15分ほどの場所にあった。
 駅を出て線路に直角に商店街を抜け大通りを越えると森へのプロムナード標識が右側にある。これより、植え込みの 紫陽花などを楽しみながら10分も歩けば公園北口だ。
 暑い日であったが、正面の大池の周りには、車椅子の一団が涼を得ていた。池の亀は岩の上に片足を浮かせて甲羅干し に余念がない。
 青蘆原、谷戸の長い菖蒲田、森蔭の水車小屋などが広い林道の中に点在している。夜は蛍も見られるとのことであった。
 上の句は橋本多佳子の青蘆原をんなの一生(よ)透きとほるの本歌取り。


   あぢさゐの道に伸ばせり試歩の足


   五月晴亀脚伸ばす岩の上    



   森の水受けし水車の音涼し


   緑陰や爺の打ち込む香車駒    
08伊吹嶺10月号「伊吹集」収載



   細き葉に細きとうすみ細かりし


   夏蝶や菖蒲の片の浮くごとく    

 四季の森と謳うだけあって、いつでも楽しめそうな吟行地であった。
 事務所に2,30人は入れる会議室も用意されているが、独自の申込みが必要で、申込みにはここまで来る必要がある。 その上で、後日に県の採択結果がでるそうで勝手はすこぶる悪い。
 数人でふらっと来て吟行するには良いところだ。
 この房のようなのは沢胡桃の花。花だか果穂か良くは解らないが、珍しい。横には本当の青胡桃の木もあり、葉や木は よく似ている。
 他に白山木の花もあった。
 ご近所の人であろうか。数人が駒音を響かせて緑陰に縁台将棋を楽しんでおられた。
[了]
吟行2008,6,13

新新「私の吟行地」目次へ
新「俳句とカメラで綴るムーさんの歳時記」へ
俳句とカメラで綴るムーさんの歳時記(トップ)へ