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富岡八幡の薪能(江東区)



宵宮や日差し残れば見世少な


 深川の富岡八幡は水掛祭で何度か登場しているが、今年は陰祭にあたり、盛大な神輿は出ない。
 ところが在住の友人から宵祭りに奉納の能が演じられると言う電話が入った。それならば出かけて写真でも撮って来よう と夕方から来てお不動さんを参拝して、薪能を待った。
 残念ながら舞台は上演中は撮影禁止。最近携帯でばかばかフラッシュを焚く人が多くなり、どこでも夜間や室内での 撮影禁止が増えてきて残念至極である。
 今回はそんな訳で西日の深川不動尊、門前市、西日の残る八幡の境内、参拝の能楽師と葦簀張りの能舞台しか絵には 出来なかった。
 その余白が俳句でどこまで埋まるか?埋めることが出来れば嬉しいのだがどうだろう。
 

   お不動の扁額弾く大西日

   深川や祭法被の露天商

   ひぐらしや社に急ぐ能楽師

   奉納の能待つ椅子へ蝉しぐれ



   大楠の影に葦簀の能舞台
09伊吹嶺誌11月「伊吹集」収載句
   火打石切つて始める薪能
09伊吹嶺誌11月「伊吹集」収載句
   篝火に色を濃くせり銀杏の実

   急告ぐる囃子に蝉の鎮もれり



   見所の空へ舞ひたり秋あかね

   夏深む奉納舞の足拍子

09伊吹嶺誌11月「伊吹集」収載句
   晩涼や能管が呼ぶ川の風

   能果てて暗みに浴衣消えにけり

[了]
吟行2009,8,13

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