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夢見ヶ崎動物公園(川崎市)

よべのあめあがりしんりょくこぼれおつ

昨夜の雨あがり新緑零れ落つ

 夢見ヶ崎動物公園は、新川崎駅下車15分ぐらいの丘陵地にあった。
 地名の由来が太田道灌の見た夢にあるそうで,それも築城を考えたのに不吉な夢を見たために 城造りを諦めたと言うものだそうだ。
 もっとも城が造られなかったお陰で、この地が昔からの前方後円墳や円墳の古墳群が列なる、崖線 であったことも解ったのであろう。
 歴史ある土地で、熊野神社や了源寺なども歴史を感じる碑などが建っていた。
 当日も園児の遠足にぶつかったが、近在の人々の憩いの場として素晴らしい園であった。


   園丁の熊手に降れり桜蘂

   へら鹿の泥つく尻や花の塵

   餌を食む兎の黙も春心



   春愁や国威宣揚碑に鴉

   ぺんぎんのプール揺めく春の日矢

   ぬた場来て体寄せ合ふ袋角

はなくずをまくこひろうこものみやま

   囀や古墳を巡る遊歩道

   花屑を撒く子拾ふ子物見山

   つばくろの往来激し旧街道

 川崎市の区民会館を拝借して句会を開いたのだが、動物園でどれだけ動物の句が詠めるか些か 不安であったが、連衆はここにいる動物のほとんどを上手いこと題材として佳句をものしていた。
 新川崎駅には、飲食店もなかったが、裏手から南武線の鹿島田駅に近い裏通りには、飲屋街があり 遠方に帰る方以外と楽しく反省会を開いて解散した。

   駅裏の飲食街やリラの花
[了]
吟行2008,4,25

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