横浜港
写真の上でクリックすれば大きな写真になります。
戻るボタンで元に戻ります。
炎昼や艫綱揺れぬ氷川丸
中華街
7月の末、吟行句会仲間と横浜を歩いた。カンカン照りではなかったものの、暑さは超一流の暑さ
であった。
石川町を始点とし、中華街を見物、食事を摂って山下公園に向かった。門の中は早くも人出多く、
活気に満ちていた。華麗な関帝廟は暑い夏が良く似合っていた。
炎帝も祀らるごとや関帝廟
関帝廟の太き線香夏曇
冷房やチャイナタウンに麺啜る
冷房の効いた部屋で熱々の担々麺は殊の外美味しかった。関帝廟は三国志で有名な武将の関羽を祀った廟である。関羽の誠を尽くし約束を守る精神が商人に
とって最重要なことから、商売の神様として中国で祀られるようになったのだそうだ。
また、大福帳は彼の発明だそうである。
ここの関帝廟は明治6年に建立され、関東大震災や戦禍、さらには不審火などで焼失し現在の廟は
第4代で、1990年8月14日に再建されたもである。
屋根の青龍などの飾りや庇の金細工など、美々しさは東照宮を凌ぐ。
山下公園
山下公園に出ると、海風が心地よく顔にあたった。
港の波も暑さに寝てしまったのか、氷川丸の鎖綱も少しの揺れもなく静かであった。
渚では沖縄の島で取れた貝殻であろうか、きれいな各種の貝殻を展示していた。海を大事に、
汚さぬようにとのキャンペーンらしい。もちろん、それも必要だが川上の川さらには森を大事に
することもみんなが認識せねば場当たり的な応急処置ばかりになってしまう。
公園には童謡「赤い靴」の女の子のブロンズ像がある。
彼女は実在した子であり、関連各地に像が建てられている。
母子の別れの地、北海道留寿都村の赤い靴公園に「母思像」。東京・麻布十番商店街の
「きみちゃん」の像、そして静岡県清水市の日本平にある「赤い靴母子像」は、
生まれ故郷で再会をはたした母子の姿として描かれている。
北海道の銅像だけはまだ見ていない。機会があれば行ってみたい。
私の徘徊紀行「日本平と周辺観光」
も見てください。
大桟橋には、日本の最新外航用客船の飛鳥が碇を降ろしていた。各国旗で満艦飾を施していた。
近々航海に出るのであろうか。
夏霧に霞むベイブリッジを背に優雅な客船は、はるかな外つ国に思いを馳せさせてくれる。
夏雲やブロンズの子の俯ける
海霧深し大桟橋に外航船
次へ
吟行地の目次へ
ムーさんの図書室へ戻る
トップページへ戻る