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飛騨高山(岐阜県)



秋の蝉葵御紋の陣屋跡

高山陣屋跡

 去年の夏はたしか、まだ陣屋内部は修復中の部分があったと思ったが、今回は十分に中まで見学 することが出来た。
 元禄5年(1692)から徳川幕府の直轄領として明治維新にいたる177年間、この地の三権 の役所として使用された建物である。
 その後も昭和44年まで県が事務所として使用していたようである。そのお陰か、玄関など主要 部分が当時のままで残ったのであろう。
 その後復元、修理を重ね現在に至っている。
 今回は台所や御白州場など始めて見せて貰うところも多かった。写真は元禄の頃、公家が好んだ と言う、代表的な吉祥紋のひとつの青海波模様の玄関と御役所の長火鉢である。
 屋根は雪が積もっても重くないように、榑葺(ながくれぶき)と木板で葺かれていた。玄関左が 御白州場、その後ろに屋根が覗いているのが最大最古の米蔵である。
はいにかくなみもんようのろのすずし

   灰に描く波文様の炉の涼し

   秋澄むや高山陣屋の高き廊

   板葺きの大米蔵に秋日濃し

高山祭屋台会館

 高山陣屋から宮川に架かる中橋を渡り、古い街並みを通って行けば高山祭屋台会館に至る。
 この日は昼を過ぎていたので朝市はなかったが、朝市も楽しいものである。今回も五平餅を頬張り ながら、出格子の町を歩き、句会用に美味しい地酒を求めたりした。
 すでに4,5回来ている飛騨高山ではあるが、祭屋台で有名な祭は一度も見たことがない。
 現在23台が現存するそうだが、そのうち4台をここの会館で順繰りに見せているそうだ。
 今年は犬山の山車会館にも行って、屋台付いてしまった。
 会館のビデオで見せて貰ったが、手品のようなからくりなどは日本最高のものとのことであった。
 写真は高山で唯一の「仙人台」と屋台行列の先頭に立つ、大太鼓の「神楽台」。



   朝顔や出格子つづく旧き町

   絢爛と飾る屋台の秋じめり

   峡の駅車窓に光る秋茜

 今回の目的は、おわら風の盆である。3時半頃高山に別れを告げ、八尾に向かった。ただし、バスは 八尾には止められないため、一行はJR猪谷駅から電車での移動であった。
 これが、単線で擦れ違い電車の通過待ちなどポエムのある旅であった。





[了]
2006年9月1日

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