真鶴
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貴船祭Ⅱ
御神輿が町中に出発し練り始める頃、我々は神輿について句会場の真鶴コミュニティー会館に行った。防虫剤を買い込んで
蚊を退治しながらの句会であった。
夜７時から港で神輿の帰り渡御に奉納の鹿島踊が始まるため、早めの夕食を済ませて港に出た。
法被を着込んだお犬様や見目良い娘の浴衣などを眺めるうちに、町中を練っていた神輿が帰ってきた。
なんとどんどんと海中に入ってまでも勇壮に練りまくり、びっくりであった。
塗り下駄の浴衣の人へ港の灯
荒神輿鬨の声上げ海に入る
撒き幣の浜に神輿の船出かな
神輿舟を曳く煌びやかな小早舟にも灯が入り、子供達が中心の鹿島踊が始まった。青少年に交じり乳飲み子まで抱いて
参加する、これまた勇壮華美な踊りであった。
この踊りに先導されて神輿は溢れんばかりの氏子と共に神輿舟に遷り、ゆっくりと小早船に曳かれて神社へと向かった。
大花火が空に開くなか我々も急いで貴船神社へ戻り神輿の帰還を待った。
嬰抱いて鹿島踊りの昂れり
灯を入れて渡御待つ舟の揺れ止まず
綺羅舟の曳けり満載神輿衆
大花火浜出立の舟を染む
渡御終へし神輿社に荒ぶれり
磯の湯に火照り冷ませり祭宿