写真は写真の上でクリックすれば大きくなります。
前へ
 靄晴れて窓に残雪覆ふ岳

 春の日に樹氷解くる朝かな

 蕗の芽に光る雫や雨後の朝

伊吹嶺誌十二年九月号遠峰集収載句
 穂高嶺の空縦横に岩燕

 木目光るアルプホルンや雪解風  

あんずの里

 開花宣言が出た当日であったが、杏よりも観光客が多いような町であった。あんずの里と銘打つだけ あり、畑はむろんだが屋敷や納屋の横にも杏の木。杏に覆われている。確かに高い展望台から望めば「 一目十万本」は大げさではないと思われた。
 そんな町の住宅の庭に石室と羨道だけになった古墳があったり、塀と二階の軒に金の桐の家紋をあしらった 家が目に付いたりした。歴史を感じる町は夕日を浴びて静かに暮れて行った。
次へ