房総の四季
写真は写真の上でクリックすれば大きくなります。
戻るボタンで元に戻ります。




千年の隠り沼覆ふ冬紅葉

小松寺の楓紅葉

野島崎公園

養老渓谷のついでに南房総も回っておきたいと思い、南房総白浜温泉に一泊した。伊勢海老料理を堪能し、 翌朝は素晴らしい日の出の海を眺めた。
野島崎灯台、安房一宮神社、小松寺、鴨川の仁右衛門島、誕生寺を廻ることとした。
野島崎公園は房総最南端の野島崎灯台がある。六角形の白亜の灯台だ。その周辺に岩場の海岸があり,その一体を 彫像を置いたアートパークとしている。
又、頼朝が夕立を避けたという岩屋が残っており、その穴に海神の大蛸が彫られている。


   灯台の果てなき空や十二月

   逞しき裸婦のトルソー浜時雨

   冬温し磯の大岩ガメラめく

安房神社

房総半島は安房、上総、下総と呼ばれていたが、その安房の一宮がこの安房神社である。
昔は布良まで、よく釣りに来ていたので、その漁師さんに連れてきて貰って初釣りのお参りをしたことなどが 思い出された。


       一宮の冬木目指さん戻り舟

       年用意宮に鉋を掛くる音

       漁夫の妻詣づる社寒がらす

小松寺

小松寺は千倉にあるが、半島の背骨に当たる山深い原生林の中にある。
役小角に依って開かれた寺で千二百年以上の歴史在る古刹だ。
仁王門の金剛力士像は単純化された仁王だ。梵鐘は千三百七十四年の作とのことで、鐘楼や薬師堂も相当に古いもののようだ。
山奥で大変来にくい処ではあるが、紅葉も素晴らしく、もっと知られてよいお寺さんと思う。


       役小角棲みし寺とや冬紅葉

       冬ざれや鎖錆び付く薬師堂

       びんづるの磨り減る木理や暮易し
     *びんづるは濱の旁に頭慮



この項了


頭へ戻る

徘徊紀行へ戻る

トップページへ戻る