房総の四季
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船頭給の獅子舞

春燈下朱(あか)際立てて獅子舞へり

自宅にて



一宮町船頭給には240年余の歴史在る春のお祭りがある。
江戸時代は船頭給村と言われた一帯で,この地からは門外不出とされた獅子が現存して、青年部に引き継がれている。
現在は一宮町の無形文化財であり、3月の第一土曜日に各家庭を廻り,家内安全・五穀豊穣・悪疫退散・海上安全を祈り 家に上がって清めてくれるのだ。
囃子方の笛太鼓は庭で見物の子供達と奏じてくれる。この子供達が興味を持って続けてくれることを切に願う気持ちで いっぱいだ。年が明けると青年団は舞と囃子の練習に大変だと聞いている。私に出来ることは無いが、せめて世に広め て行ければと思う。




   春連れて獅子が座敷を跳ねにけり

   啓蟄や獅子舞の首迫り上がる

   春風や囃しの笛に獅子跳ぬる



この春祭りが終わると船頭給は一気に春爛漫となる。我が庭も各種の水仙やムスカリ、チューリップなどと同時に 雑草も伸びるのが早くなる。
外房線の電車の土手も河津桜で美しい。畔を隔てれば春耕が始まり,農作業の動きも活発になる。
気が付けば土筆も顔を見せている。これだけあればてんぷらも十分に出来るだろう。
私にとっても毎日が新しい生活の発見がある。飽きることなくこの地を愛して行こうと思うのである。




   膨らんで日を吸ふ構へクロッカス

   春耕や姉さ被りの和手拭

   だんまりを決めて土筆の袴?く
15年伊吹嶺誌6月号遠峰集



この項了


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