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小石川牛天神(東京都文京区)



春の雪残る受験の絵馬の下

2011年伊吹嶺5月号遠峰集収載句


 何度か訪れ、HPにも載せたと思ったが残っていないようだ。
 この牛天神は、後楽園から十数分の場所にあり、北野天神とも呼ばれている。
 江戸名所図会によれば、後楽園のある水戸藩邸の他、武家屋敷の小高い丘の上に杉林に囲まれてあったようで、境内も かなり広かったと思われる。
 現在は民家に囲まれた、急な狭い石段を上った上にこぢんまりと佇んでいる。
 撫で牛とされている、大きな自然石は頼朝が奥州へ東征の途中、此の地に休まれたとき、夢の中菅原道真公が現れ、願いが叶う ことを告げられました。その後、ここにあった牛に似た石を御神体とされ、大宰府天満宮より御魂を勧請されたと伝えられており、 これが撫で岩の発祥で牛天神の始まりとの事だ
 ここの梅はすべて紅梅で且つ垂れ梅である。名所図会に依れば、境内の随所に紅梅が見られ、当時は梅見のお宮であったようだ。


   梅枝垂る古びし磴の牛天神

   神籤売る巫女の腕や薄紅梅

   薄紅梅崖に鎮座の牛天神 



   頼朝の撫でし牛岩梅香る

   梅一片浮かせ御影石(みかげ)の手水鉢
   紅仄か牛天神の垂れ梅



吟行2011,02,16
推敲2023,02,15


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