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東京大仏



浴仏の堂の大鴟尾輝けり 


 今年は花持ちが実によい。先日の東御苑で花見をしたのに、本日4月8日も十分にお花見ができた。
 東京大仏は、板橋区赤塚の乗蓮寺にある。ここに、こんなに立派な大仏様があるなんて全く知らなかった。
 この大仏様は、阿弥陀如来で東京大空襲、関東大震災などの悲惨な戦災・震災が起きないように願いを込めて、 昭和52年に建立され、高さ13メートルの青銅製で重さが22トンとのことである。
 なんと、奈良、鎌倉と並んで日本三大大仏と称されているそうだ。
 アクセスは、池袋から東武東上線で成増下車、そこからバスで10分ほどの赤塚8丁目で降りればよい。
 このあたり、室町公方の居城があったところだそうで、小高い丘となっており、裏手には植物園もある。よく勉強 すれば、歴史的にも面白いところだろう。
 この日は灌仏会で、甘茶の接待も受け、花曇りの中楽しい吟行となった。


 露座仏の胸の厚さや花曇
06年「伊吹嶺」伊吹集7月号収載
 弁天の御堂囲みし花筏

 鯉崩す弁天池の花筏


  露座仏の背ナに公孫樹の新芽かな

  磴登る足に渦巻く花の塵

  影太き高鐘楼や花の雲

  七福神なべて笑顔や花水木

  甘茶受く俳句手帖の手をかへて


 吟行中は日が照るかと思えば小糠雨が落ちたり、まさに花曇りの天気であった。
 なるべく句材となった景を写真に撮りたいところだが、その角度からだと、余計な物まで写ってしまったり、撮れた写真が つまらなっかたりで難しい。
 むしろ俳句だけの方が、みなさんに想像して頂けて良いかとも思ったりしながら作っている。

 この後、裏山の植物園を見た。
 ちょうど二輪草の群生がすばらしい時期であった。あちこちで二輪草は見るが たいしたものだった。
 呆けて綿を風に靡かす薇(ぜんまい)、やまぶきそう、富貴草、珍しい木では利休梅、クロモジの花、丁子がまずみ、 などが見られた。  これらの花は俳句と写真の春にアップ するので見て頂きたい。
 花見吟行である以上、最後に酒が付いたことは言うまでもない。

最終吟行日2006,4,8

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