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称名寺と運慶展

橋の影春さざ波の崩しけり
東大寺南大門の仁王像を始め運慶作と言われる仏像は数多くあるが、多くは運慶一門の共同作品であると、最近は言われて
いる。その中で、真作と言われる七体の仏像が金沢文庫に集められ、出開帳されている。
運慶イコール金剛力士像と思っていたが、今回出品されている仏像は大日如来、観世音、毘沙門天他が集められており、
鎌倉武家時代の力強さの彫刻の中に、繊細な艶っぽさも感じられる素晴らしい展覧会であった。
約一時間の鑑賞の後隣接の称名寺を吟行した。ここの仁王様も運慶作と言われているが、展示されていた、十一面観音は
称名寺に隣接していた、海岸尼寺に祀られていた像で、胴の括れが他の観音様より深く色っぽかった。さらに大日如来像も
腕が伸びやかで艶めいていた。
浄土式庭園は早春の梅の香の中に心を落ち着ける居心地であった。以前来た2006年
は反り橋は補修前で通行も出来なかったが、今回は渡ることが出来た。
二分ほどの梅の一樹や忠魂碑
2011年伊吹嶺5月号遠峰集収載句
染み多き文選集注黄沙降る
啓蟄や大き鼻孔の抜頭面
印結ぶ如来の腕春めけり
2011年伊吹嶺5月号遠峰集収載句
浄土模す池の反り橋梅真白
帝釈天の衣のみどり春めける
釈迦堂の蓮華座薄く春の塵
大威徳明王小さし春寒し
春昼や弥勒菩薩の頬ゆたか
釈迦堂の欠けたる擬宝珠竹の秋
料峭や桟の傷みし花頭窓
春の鳶丹の反り橋の浄土めく
丹の橋へ春泥避けて渡りけり
崩落の続く隧道笹子鳴く
鴨集ふ池の小島や草萌ゆる
風光る朱の反り橋を渡るとき
2011年伊吹嶺5月号遠峰集収載句