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萬城の滝



   狩野川の茅花流しに鍔広帽

   逆光の滝に手庇翳し見る

   水奔る崖に木苺撓なり



   水音の葉影涼しき山葵沢

   夏雲に伊豆の山脈なほ青し

   夏つばめローカル駅の日曜日

修善寺

 萬城(ばんじょう)の滝は修善寺駅から来るまで15分ほど南に下った場所にある。
 トップ写真がそれで、高さは20メートル幅6メートルだそうだ。水量があり、見応えのある滝 であった。もう一つ滝への下りる径にあったのが、ちょうど真向かいに太陽があり、光のシャワーから 滝が迸り、これも良い景観であった。 また、近辺の木苺の実や山葵の茂りも美しかった。花はこれからかも知れない。
 修善寺は現在は曹洞宗だが、当初は真言宗に属していたそうだ。
 源頼朝の息子で鎌倉幕府2代将軍の源頼家が当寺に幽閉され、その後この地で殺害された。川向かいに その頼家の墓はあった。
 川の写真は修善寺温泉の中心地、桂川と御幸橋の擬宝珠。近くこの川床を掘り下げるそうだ。 懐かしい場所であり、変わった風景にならぬことを望みたい。


   修善寺の眩しき甍花かへで

   夏空へ枝伸ばしたる沙羅双樹

   頼家の墓の文字消す黴の花

韮山の反射炉



   反射炉の礎石に細き小町草

   おはぐろや大砲鋳し反射炉に

   緑濃き茶畝飛び交ふ夏つばめ

   地ビールの試飲に喉を鳴らしけり



[了]
吟行2008,5,25〜26
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