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伊豆熱川
遠近に噴ける湯けむり夏燕
源泉に茹でる卵や梅雨晴間
朝顔や沖に漁船の見え隠れ
ワールド杯夏暁のロビー賑はへり
烏賊船の遠き灯や露天の湯
明易や曙光差しくる海の宿
朝市に干さるる烏賊の肌光る
黄揚羽や湯川の石に黄の湯花
梅雨出水湯街の川瀬滾らかす
中国語語る二人や夏の浜
休憩の毎氷菓舐むバスの旅
竹煮草茂る熱海の旅館跡
下田は龍馬ブームもあるのだろうが、幕末の緊張を表すものも多く、観光地としても吟行地としても、さらに訪問して
見たいところであった。
熱川温泉は相変わらず湯量は多そうで、近くには鰐園ぐらいしかないが、くつろげる宿であった。もっとも私は丁度
サッカーワールドカップのデンマーク戦が朝3時半からで、同宿の人とロビーで朝までテレビ観戦。大画面で興奮して
いた。
台湾からの修学旅行だろうか?朝の浜辺には楽しげなカップルも居た。
帰りの熱海で、大旅館を毀した瓦礫の中に竹煮草が咲いていた。旅愁を誘う光景であった。