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 普段は人影もない銭洗弁天も行列を作り、弁天池では銭を洗う人が沢山いた。雲一つない初御空に 昼月がぽっかりと浮いていた。

 ふんはりと枯木離れり昼の月

 枯木山善男善女見下ろせり

 銭洗ふ初弁天の列長し

 山の上の奥の院は数年前に浮浪者の失火で焼けてしまっていたが、コンクリート造りに再建されていた。
 残念ながら昔の幽玄さはなくなったが致し方ない。ここまで来る人は十分の一もいない。茅の輪を支える 笹竹が青空に刺さっていた。

 急磴の奥社囲めり寒の晴

 結界の竹の高さや初御空

 昼月の如く初夢消えにけり

[了]
吟行2012,1,2

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