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北鎌倉の梅(神奈川県)



そらあおきかまくらござんうめかおる

空青き鎌倉五山梅香る

うめのひらまうわらぶきのかねつきどう  昨年の2月から通い始めた、円覚寺・松嶺院の座禅会に出席した。
 もう恒例となったが、始まりが2時からのため北鎌倉のどこかを散策する。
 例年より遅い梅が5分咲き程度の見頃で、梅の香りが心地良かった。
 昼過ぎには春一番が吹き始め、いつの間にやらこれが春北風、坐禅を終えてミニ句会をやっていたら、春の疾風で JRの各線がずたずたとの報せが入った。
 幸いなことに、帰宅にはたいした問題もなく、楽しい一日を頂いた。
しんくなるふふみをわれりしろきうめ

   真紅なる莟を割れり白き梅

   梅のひら舞ふ藁葺の鐘撞堂

   昼の日を全身に受け福寿草

ちゃやのひのこぼれておりぬうめのその

   茶屋の灯の零れてをりぬ梅の園

   鍬置きし畝に白梅零れをり

   白梅やいかにも古りし幹なれど

はくばいやいかにもふりしみきなれど  ここまでが、北鎌倉の東慶寺である。
 梅の花は、紅梅も白梅も綺麗であったが、老木古木の梅のひび割れ、苔の色も見応えがあった。
 はっきりとは言えないが、トップ写真の伽藍は方向からすれば明月院だと思う。遠景には巧い具合に梅が入らなかったが どこを見ても梅の花であり、梅の香が漂っていた。
 次の二枚は浄智寺であるが、風がこの頃から強くなってきて、写真を撮るのも止めてしまった。
 観音堂の裏手にはまだ屋根から落ちた雪が一箇所だけ残っていた。


   春北風神杉の鳶鳴き止まず

   観音の堂裏に残る春の雪

   三椏の蕾白銀光りかな

みつまたのつぼみしろがねびかりかな

[この項終わり]
吟行2008,2,23
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