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東総の藤の名跡二寺

風来れば満開の藤滝のごと

銚子 妙見宮妙福寺




おせん様の大藤
 十連休前半では快晴は28日のみとの予報で混雑を覚悟で、匝瑳市木積の龍頭寺と銚子市の妙福寺を 訪ねた。
 龍頭寺の藤は加納家長女おせんにより、藤皮と篠竹を材料とした、「箕」が創造され、国指定重要無 形文化財として三百年の歴史がある。木積の藤箕として重宝されているようだ。
 この辺りに藤は多いが、龍頭寺の藤は「おせん様の藤」として親しまれている。ここの墓地を囲む躑躅 も大変見事であった。 
青空に白藤揺るる龍頭寺

御朱印をいただく背に蜂の音

躑躅燃ゆ香煙残る山の墓地
 

龍頭寺の躑躅

木積の自然体の藤
 臥龍の藤で有名な妙福寺は銚子の市内、ヤマサ醤油の工場の向かい側にある。ヤマサの駐車場が妙福寺 の臨時駐車場となっていた。
 こちらの藤は、享保年間に京都御所から移植されたもので、七百五十年以上の古木だそうである。幹は 臥龍と言われるだけあり、大きくくねっている。最長時の房丈は百九十センチを越えると言う。とにかく 藤棚の幅も大きく、そばで見上げれば、空から注ぐ藤の滝そのものであった。
青空の碧より藤のほとばしる

熊ん蜂藤房揺れてとどまれず

藤の風受験成就の絵馬鳴す

臥龍の藤

妙福寺の臥龍の藤
 堂縁を借りて全員オールドマンのバンドがポップスを奏でていた。音程のしっかりした、なかなか聞か せるバンドであった。その本堂の脇に大きななんじゃもんじゃの木があり、満開には少し早いが、白い花 が沢山輝いていた。
 妙福寺は妙見菩薩も祀ってあり、これは北極星を神格化したもの。藤が星に見えて来ても不思議ではな いかも知れない。
 この後、ヤマサ醤油を見学して、燕の飛ぶ道を犬吠埼へと向かった。  犬吠埼灯台は人でいっぱい。駐車するのも食事を取るのも大変な苦労であった。
藤まつりジャズを奏する老バンド

ドラムソロ叩く白髪や藤揺るる

本堂の蔭に色濃し藤の花

なんじゃもんじゃ

犬吠埼鳥瞰
燕舞ふ醤油工場真白にて

渋滞を知らぬ飛燕や空真青

自動車の屋根の陽炎渋滞す
吟行日2019年4月28日
      
            この項了


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