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犬吠埼と銚子港

夏の霧漁船船出をためらへる

銚子港




すいかずらの花
 ようやくコロナウイルスの規制も解除されて、「こじゃ処」老人会は3年ぶりにバスハイクを実施することと なり、今回は犬吠埼を見て、銚子漁港の新鮮な魚を食する事になった。
 処により雨の予報ではあったが、そんな気配もなく、出発出来た。
 最初のバスストップはトイレ休憩を兼ね道の駅「オライはすぬま」。ご婦人方は早くも、野菜が驚くほど安い と、両手に提げてバスに戻って来た。
 旭市に東北大震災の時の津波の資料などがある資料館があるとのことで、寄る予定であったが、月曜日は定休 日で、後日個人個人で再訪する事として、犬吠埼灯台に向かった。 
シャツ白く老人会のバスハイク

夏野菜安すしと買へり道の駅

草茂る津波走りし家の跡
 

灯台眼下の磯の波

青い実となった浜大根
 犬吠埼灯台の初点灯は、明治7年だそうだ。GPSのこの時代、灯台は無用かも知れないが、景色としては真に良い 物だと思う。折角なので、上ってみたが99段は大変きつかった。その上、遠くは夏霧で見えず、屏風ヶ浦の絶壁も 見えずであった。  遊歩道には忍冬や盛りを過ぎた浜大根などが咲き、海桐や独活なども見られた。
壁に見る津波の痕や雨蛙

漁夫の家の屋根に石あり日々草
 
 銚子には犬吠埼灯台の他に、銚子ポートタワーと言う展望台の二つの塔がある。ポートタワーは銚子漁港のすぐ 側にあり、水産物即売センターのウオッセ21に連結している。此処では、生ものから干物まで、色々な物を土産 として買うことが出来る。タワーに上ったが、灯台以上に霧が深くなって、トップ写真のように、真下の漁港が見 えただけで残念であった。この後、生簀料理の店「一山いけす」で海鮮丼に舌鼓を打って帰途についた。
灯台の狭き梯子や梅雨の闇

白灯台浜大根の花は実に

灯台と銚子ポートタワーの入場券

トンビ岩 1億3000年前の恐竜時代の岩
ハイポーズ農に日焼けし顔集め

海霧透かし遠めがね見る異国人

踏切へがら空き銚電聖五月
 
のつけ丼銚子に喰うて生ビール

夕立来る苞に銚子の濡れ煎餅

煙吐く醤油工場や夏つばめ
 

榎本武揚の軍艦 遭難碑

灯台下の奇岩
白南風や幕府軍艦遭難碑

生き返る恐竜出さう岩灼くる

酒二本供へ炎暑の遭難碑
 
長汀をパラグライダー薫風裡

クーラーのやさしき風や戻りバス

重たげに土産引き摺る夕薄暑
 

ポートタワーから海霧の荒磯
吟行2023、05、22




この項了


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