カリン、くわりん、唐梨、きぼけ、など。季語 秋。 黄色い実がなる頃、葉はなくなり、枝先に突き刺さったように少しでこぼこの、 堅い実ができる。香は良い。 |
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杜鵑草(ほととぎす)、時鳥草、油点草。季語 秋。ユリ科。油点草は誤用だそうだ。 糠雨や寺磴に枝垂る杜鵑草 光晴 横浜三渓園に沢山咲いていた。あまり目立つ花ではない。 | |
岩沙参(いわしゃじん)キキョウ科。季語 沙参は秋。釣鐘人参の仲間で岩場に咲く。 高山の朝市で鳥兜と一緒に売っていた。 |
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背高泡立草。季語 秋。帰化植物の代表格であり、花粉症にも関わるため嫌われ者であるが、群生した花は
なかなか見応えがある。泡立とは、酒の醸造時の酵母の発酵による泡の様から来ているようだ。野分後の河原に風に
あおられる背高泡立草は風にか、謂われない差別にか激しく抗議していた。 大風や背高泡立草激す 光晴 | |
柿、柿の秋、柿干すなど。季語 秋。栗やあけびなどと共に一言で秋を感じさせる果実だ。この辺は柿生とか
王禅寺(禅寺柿の発祥地)とか柿に纏わる地名が多い。農家には必ず柿の木もある土地だ。 鶏遊ぶ農の庭先柿の秋 光晴 |
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ゐのこづち、ふしだか。季語 秋。子供の頃、よく人にくっつけ合って遊んだ。カメラに撮って家に帰ったら、
やはりいつの間にか数個くっついていた。 晩学の手習ひ遅々とゐのこづち 光晴 | |
小紫、小式部。季語 秋。紫式部の実より少し小さいが実の数はずっと多い。 こむらさき触れなば落ちる気迫あり 光晴 |
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コスモス、秋桜。季語 秋。どんなに沢山咲いていても、寂しげな愁いを感じる花だ。 捨畑に背丈伸びきる秋桜 光リ 伊吹嶺 遠峰集19−1収載
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孔雀草。キク科。季語 菊全般で秋なのだろう。小菊に分類か。色は白の他ピンク、紫などある。 集まって咲いている様はたしかに孔雀が尾羽を広げているようだ。孔雀草と言われる花は他に波斯菊(ハルシャギク) と夏のマリーゴールドがある。 |
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水引草、水引の花。季語 秋。白花は銀水引と言う。タデ科。露地裏などでも見られる雑草だ。細かな花で疎らに
咲くからか、ちょっと寂しい花である。 水引や子らの巣立ちし家広し 光晴 |