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赤塚公園と大仏東京都板橋区

しろあとのなぞえましろやにりんそう

城址の斜面真白や二輪草

赤塚公園

にりんそうひざしとどかぬあいにまで  関東地方の桜が満開となったこの日、いつもの吟行仲間と二年前に吟行した、東京大仏を吟行 しょうと東武東上線成増駅に集合した。
 連衆の一人がご当地在住であり、案内を買って出てくれた。
 お陰で今回は赤塚城趾の武蔵野台地の崖線(はけ)に自生する二輪草の群を堪能することが出来、 一同大満足の吟行会となった。
 この後、植物園でお弁当を使い、かたくりや雪割草を見たあとお隣の東京大仏を拝観。
 一昨年と同じ会館をお借りして句会、多くの佳句に巡り会って喜びを共にした一日であった。
 以前の東京大仏と 共にご覧頂ければ、ありがたい。
はしりねのあいにかたかごにりんほど

   二輪草日差し届かぬ間にまで

   木洩れ日の深き城跡二輪草

   走り根の間にかたかご二輪ほど

板橋区立赤塚植物園

 ここも、さらには隣の東京大仏の敷地である乗蓮寺も城跡の一隅であるそうだ。少し先は有名な 高島平の大団地である。
 この前は花祭りの日で木々の花は今回よりも豊富であった気がするが、檀香梅などを見ることが 出来た。
 また、草花は雪割草、猩々袴、菊咲きいちげ、立壺菫の群生などが見られた。
 通草の花もあった。秋の実は山でも良く目立ち見かけるが、花は初めて見た。花に見えるのは 萼片で房になっている小さい方が雄花だそうだ。
しゅんちゅうやおおゆうかりのみきましろ

   春昼や大ユーカリの幹真白

   故郷(くに)遠し小さき房の花通草

   かをりくる檀香梅の空淡し

   日ざらしに色薄れたる菫かな

かおりくるだんこうばいのそらあわし

   雪割草白き穂高に登る夢

   大空に芽吹く銀杏の緑かな

   花の片露座大仏の胸掠む

はなのひらろざだいぶつのむねかすむ  句会終了後、今回出席の連衆と今後のこの吟行句会をどうするかの話し合いを持った。
 これまでは、ゴスペル俳句会の下部組織として行動してきたわけであるが、意見の多くは、この 吟行句会は残したい。しかしそろそろ単独の会として行動しても良いのではないか?ただ、いろいろ な結社に入っている連衆も多いことであるし、超結社の吟行愛好者の句会としようと、なった。
 今後は、「武蔵野吟行会」と名付けて、お互いの句柄を高めつつ、楽しく吟行をして行こうと なった。寄って今回を武蔵野吟行会の第一回といたします。 今後ともよろしく御願いいたします。
[了]
吟行2008,3,29

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