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美ヶ原藤沢山荘

 風の盆吟行の時も使わせて頂いたが、食事は美味しいし環境は良いし、ベースキャンプとしては なかなかな施設である。
 山の朝は早く、ピンクに染まる雪山は望めなかったが、小鳥たちの声や、郭公が木を突く音など 聞きながらの散歩は楽しかった。
 私は山や白樺林に射す朝日、小さな花などを求めてカメラと俳句の一部をメモするのに句友は 山菜のわらびやタラの芽を探して動き回った。
 残念だったのは、径に近いタラの芽は最後の芽まで摘まれ、枯れかけているものが多くあった ことだ。残り少ない自然資源を大事にする心を持って貰いたいと友と嘆いた。
幸いなことに本日も青空は健在であった。

   花山葵湧水崖の割れ目落つ
2008年8月号伊吹嶺「伊吹集」収載
   たらの芽の太る山道朝日差す
2008年8月号伊吹嶺「伊吹集」収載
   常念岳を映す植田や空真青
2007年9月号伊吹嶺「伊吹集」収載
   雪残す常念岳や田ァ光る

 山荘の近くのがれに山葵(わさび)が花を咲かせていた。少し上ればそこは深山延齢草の 群落であった。
 出口にはお土産用にいろいろな山菜が安く売られていた。私も好きなアスパラガスの太いのを 大量に買い込んで土産とした。

   荒畑や片辺の墓のすみれ濃し

   朝まだき筒鳥の声ぽんぽんと

高遠遠照寺

 この釈迦堂は天文7年(1538)に建立されたもので、方三間の白木造りで、隙間から光がそこら中から 入っていた。
 中には、1502年作の小型の多宝塔が安置されている。共に国の重要文化財である。
 ちょうど住職がおられて中にはいること許され、良い法話も聞くことが出来た。
 2000株170種類の牡丹が咲く牡丹寺であるが、歴史は浅く、住職のご母堂が前住職の供養に 植え始めたのが最初だそうだ。ご母堂はなお健在とのことである。
時々風に乗って仄かな牡丹の香が漂ってきた。

   椋鳥の子の口のぞく堂庇

   釈迦堂の板壁の隙若葉光

   釈迦堂へ牡丹の匂ひ流れをり

   眼裏に残雪の尾根旅果る    

 この遠照寺本堂に隣接した庫裡で高遠名物の蕎麦を食べることが出来る。観光蕎麦屋とあまり 期待をしていなかったが、たいへん美味しい蕎麦であった。
 腹を満たして堂縁を歩いていると、廊下が汚れている。なんと椋鳥が庇に穴を開けて雛をかえして いた。こちらがカメラを構えているので、警戒して雛に近寄らず、雛が親鳥の気配に顔を出したところ がこの写真である。
 この後、バスの後部シートを貸して貰い帰りも楽しく句会を開きつつ旅を終えることが出来た。
[了]
吟行2007,5,20〜21
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