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登呂遺跡

 小中学生の頃より、考古学に興味を持ち、住んでいた目黒からさほど遠くない溝の口の先に鏃や土器片 を探しにいったりしていたので、当時の登呂遺跡は大変感激したところであった。最近は至る所で環濠遺跡 が発掘され、どこの子供達にも見慣れたものとなっているかも知れない。
 でも、吹き降りの泥田の中に見る縦穴住居は郷愁を誘う何かがあった。
  鳥渡る登呂の遺跡の空低く
  神留守の登呂の遺跡や水漬くまま
  黄落や登呂の草屋に限りもなく
  冬濤の苺ハウスを脅しをり




[了]
吟行2011,11,18〜19
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