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修道院と永保寺(岐阜県)
秋澄めり白壁光る修道院
神言会多治見修道院
結社の全国大会の翌日、関東の仲間と多治見を吟行した。この前に東山道吟行の折に寄った居酒屋に再訪するのが、最大の
目的であったが、幸いなことに丁度多治見茶碗祭にも遭遇し、好天の一日を満喫した。
日本三大修道院の一つと言われる、この修道院は広い敷地に中世風の建物と自給自足出来る広い農地を持っている。
大半が葡萄畑であり、その他薬用になる棗やその他の物が植えられていた。聖堂では葬式が行われていた。
ここから歩いて山を一つ越えると、夢窓国師により開山された虎渓山永保寺がある。700年ほど前の鎌倉末期から室町
初期に建てられた国宝の観音堂などがある、美しい禅寺である。
我々はこのからタクシーに乗り織部焼、美濃焼で有名な市の倉の窯元も見学。最後に茶碗市を冷やかして帰路に着いた。
開け放つ堂の高窓秋気澄む
コスモスの風に揺るがず風見鶏
紅葉づれり修道院の葡萄畑
11年伊吹嶺1月号遠峰集収載句
百日草窓に賛美歌復習ふ声
花蕎麦の光る朝や弥撒の鐘
秋日濃き磔刑像やレクイエム
金色のルルドのマリアちちろ鳴く
11年伊吹嶺1月号遠峰集収載句
破芭蕉修道院の蒼き空
伝道師の静もる墓や棗熟る
虎渓山永保寺
身に入むや此岸彼岸の橋の上
谷底をとよもす音や秋出水
此岸彼岸繋ぐ橋とや薄もみぢ
観音堂の尖れる軒や天高し
観音の白き立像秋深む
草もみぢ斜面に石の風化仏
11年伊吹嶺2月号遠峰集収載句
釉薬にまみれし古窯さやけしや
茶碗市プラのパックの茸飯
秋うらら気前で値切る茶碗市
11年伊吹嶺2月号遠峰集収載句