館林

写真は写真の上でクリックすれば大きくなります。
戻るボタンで元に戻ります。



尾を風に五千有余の鯉のぼり

世界一の鯉のぼり

 4年ぶりに館林つつじヶ岡公園に出向いた。
 以前は少し遅く、盛りを過ぎていたが、今回は見事なつつじ山を見ることが出来た。
 もう1つの館林の観光資源が鶴生田川(つるうだがわ)に翻る鯉のぼりである。平成17年5月 で5283匹だそうで、ギネスブックに世界一と認定されたそうである。
 私が子供の頃の鯉幟は、高さと大きさを競ったものであるが、近頃はその数で人を驚かすところが 多いようだ。
  この川沿いに鯉のぼりや藤の花を眺めつつ散策後、満員の渡しに乗って対岸のつつじヶ岡公園に入った。
 


   風孕む鯉の幟の勢ひかな

   つばくらめ赤信号を掠めけり
’07年8月号伊吹嶺「伊吹集」収載

   船べりの沈む渡船や葦の角

つつじヶ岡公園

 実に見事であった。つつじはあまりに見事で、燃える以外の感動が出てこない。
 特にここの山躑躅は樹齢800年以上の古木が沢山あり、花も枝振りも申し分がない。特に山躑躅 の赤は強烈な印象を与えてくれる。
 また、関東平野の外れに見える残雪の男体山は川向こうの鄙びた家々と相まって、懐かしい日本の 風景である。




   残雪の男体山遠く香しく

   一山を赤チン浸し山躑躅

 今回は茂林寺などには行く時間がないため、逆に1時間以上を掛けてじっくりと眺めることが 出来た。  消防忠魂碑は前回 句に詠んだものであるが、その時はすでに躑躅が少し傷んでおり、写真としてはアップ出来なかった ものである。
 いろんな種類のつつじが満開で、写真も沢山撮って来たが、ここでは山躑躅を主に2,3の画を 載せるに止める。


   八百年活きし躑躅の赤深し

   烏賊焼に脚奪はれし躑躅狩

   銜へ来し泥零しけり軒つばめ
’07年8月号伊吹嶺「伊吹集」収載

 朝家を出るとバス停のあたりで初つばめを見かけた。
 つばめはこの館林でも見られた。巣作りのためであろう。川の泥を銜えては飛んでいった。
 句友が用意してくれたレストランで昼食後句会。新しい仲間2人を交え楽しく過ごした。
 レストランのバスで館林駅まで送ってもらい、東武のロマンスカー「りょうもう」で北千住、そこ から、少し時間は掛かると思ったが田園都市線直通列車があるというので、これを利用。ずっと 座り続けで帰ることが出来た。
[了]
吟行2007、4、27

「館林U」頭へ
新新「私の吟行地」目次へ
新「俳句とカメラで綴るムーさんの歳時記」へ
俳句とカメラで綴るムーさんの歳時記(トップ)へ