写真は写真の上でクリックすれば大きくなります。
戻るボタンで元に戻ります。
篠原古戦場跡

かきつばたあるげんぺいのこせんじょう

杜若生る源平の古戦場

 篠原古戦場は、木曽義仲と斉藤別当実盛が戦った場所。謡曲にも謡われている有名な実話で、ここ の池で実盛の首を洗って、白髪を染めて戦った実盛であったことが判明した。詳しく知りたい方は インターネットで調べて欲しい。
 場所は片山津温泉の近くで、柴山潟の海側にあたる。まだ少し雨は降っていたが、傘をさすほどでもなかった。
 首を洗ったと言う、首洗い池には杜若が咲き、牛蛙が鳴き糸蜻蛉が飛んでいた。
 さらにここから1qほど海側の住宅地に実盛塚がある。塚は立派な松に覆われ、周りには 駒繋が可憐な花を咲かせていた。
 さらに小松市内にある、多太神社に行く。ここは、実盛の兜が義仲により収められている。 芭蕉の「むざんやな甲の下のきりぎりす」はここで詠んだそうだ。
 また、藤沢に遊行寺があるが、1390年この寺の14代太空上人が巡錫の折、篠原の地で実盛の 亡霊に会い、成仏させたそうである。これ以降遊行寺の歴代の上人は必ず実盛塚と多太神社に来て 回向を行うそうである。近場の遊行寺にも行ってみたくなった。

   首洗池に響けり牛蛙

   揺れてゐし実盛塚の駒繋

   実盛の錆びし兜や梅雨の冷え
06年「伊吹嶺」伊吹集11月号収載
   夏草の這い寄つてゐし芭蕉句碑    
 この小旅行で芭蕉の「奥の細道」の何行程かを行くことが出来た。
 いずれ、東北を中心に回り、少しずつでも自分の俳句と紀行記を増やして行きたいと思う。
 また、旅行をすることにより断片的にしか知らない日本史が少しずつ、自分の頭の中に整理されて くるのもうれしいことである。
 天気もかんかん照りからほんの一時ではあったが、山の豪雨にもあったが、総じて良い天候に 恵まれた。
 今回はここで筆を置くこととする。


[了]


前へ

頭へ

新ムーさんの徘徊紀行目次へ

トップページへ戻る