海沿いの128号線を走っている頃は、波は荒いがそれほど暗い空でもなかった。ところが山に
入り、山門に辿りつく頃には雨と靄で車を降りるのを躊躇うほどであった。しばらくすると小降り
になり視界も少し開けてきた。 清澄寺は日蓮聖人が12歳の頃から良く通った寺で、32歳の時に得度をしたお寺である。 これで聖人の生家のあった誕生寺、昇天された 池上本門寺、法難を受けた江ノ島龍口寺 (りゅうこうじ)、大荒行成満会の中山法華経寺など関東の縁の寺を大分巡らせてもらった。 |
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燭揺るる暗き御堂や梅雨深し 荒梅雨や庫裏へ駆けくる下駄の僧 16−10伊吹嶺誌遠峰集収載
靄湿る藁の中門苔の花
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仏舎利塔は巨大であった。山の少し開けた場所に突然現れた。遠方は梅雨煙っており、瞬間UFO
が停泊していると目を疑った。 前面の花野は透かし百合で埋められている。今年は花が早そうだとの情報もあり本日参詣したの だが、まだ満開とはゆかなかった。それでも靄がかった中での花野はルノアールの油絵を見ている ような、夢の中のような雰囲気であった。雫を溜めた花びらにも詩情を誘われた。 |
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仏舎利の塔はUFO梅雨煙る 七色の雫湛へて透かし百合 ルノアールのタッチで梅雨の透かし百合 男梅雨御堂の屋根に弾け散る |