夏 その四

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凌霄花や戒壇堂の窓照らす(2004,07) 凌霄花(のうぜん)、のうぜんかずら。季語 夏。大変生命力の強い、蔓木である。高い木や柵にからんで、美しい花 を咲かせる。正午時、全く風のない暑さの中に咲いていた。
姫檜扇水仙(ひめひおうぎすいせん)。季語 夏。葉の生え方がアヤメや薄のようであり、檜の皮で作った扇を広げたようだ、とのことから 付いた名前だそうだ。我が家の狭庭にある。少しでも風が来れば真っ先に葉先が揺れる。
我が家にはもう一つ 姫射干菖蒲(ひめひおうぎあやめ)なる名前の草本もある。
縁先の射干揺らす夕の風
檀林(だんりん)の苔持ち上ぐる梅雨菌(つゆきのこ)(2004,06) 梅雨菌(つゆきのこ)、梅雨茸(つゆだけ)。季語 夏。梅雨の頃生える茸の総称。ほとんど毒茸であるらしい。寺の苔庭に、真っ白な首を いくつも擡げていた。
夾竹桃(きょうちくとう)。季語 夏。夏の盛りの花である。この写真と句は、原爆の爆心地、元安川で撮ったものである。 川に映るものは、平和の赤きものが映るだけにして欲しい。 爆心地の川面(かわも)を染めし夾竹桃(2004,06)
ぼうたんの紅色あわし杣(そま)の庭 牡丹。季語夏。俳句では「ぼうたん」と言うことも多い。
 ミズキ科の落葉灌木。花と思われている白い部分は包と言う葉のようなものらしい。
 純白で初夏に相応しい花である。
かいまみるそらまぶしかりやまぼうし(2004,05)
マーガレットかそけく揺るるあめもよい (2004,05) マーガレット、木春菊。季語 夏。キク科の多年草でカナリア諸島の原産。挿し芽で増やすそうだ。
 雛罌粟(ひなげし)、虞美人草、ポピー、麗春花とも言うらしい。季語は夏。
 公園の隅のベンチにお年寄りが気持ちよさそうに初夏の日差しを浴びていました。
ひなげしやベンチにおうの居眠れる (2004,05)
夕の日や草に紛れし小判草(2004,04) 小判草、俵麦。季語夏。イネ科の雑草、ヨーロッパ原産とか。
我が家の近くの路傍で発見しました。同じ科のイヌムギなどと同じ所に生えていた。身近にあっても、俳句などやらねば、 おそらく一生気にも留めなかった植物だろう。
蛍草、蛍葛、瑠璃草とも。季語夏。
吸い込まれるような紺碧の花。淡紅色の花もあるそうです。

蛍かづら群れて涼しき山の宿

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